体調を崩しやすい季節、何かと漢方薬にお世話になることもあるかと思います。
例えば、
- 風邪をひいてしまったときに飲む「葛根湯」
- むくみが辛いときに処方される「防己黄耆湯」
- 脂肪太りに効果があるとされる「防風通聖散」
これらは全て漢方薬です。
粉が苦手でも、錠剤タイプになっているものもありますし
ドラッグストアで簡単に手に入るものも多いので
とても身近な存在だと言えます。
効果が出る・出にくい
体質に合う・合わない
など、注意するべき点はありますが、
仮にお医者様から処方された場合、しっかりと効果を出していきたいですよね。
今日は、そんな漢方薬を飲む最適なタイミングっていつなの?
というお話をしていきます。
漢方薬を飲むべきベストタイミングとは
漢方薬は、医療用で用いられるものではおよそ150種類あります。
そのほか一般販売されているものも含め、膨大な量の種類が存在しています。
それというのも、漢方薬というのは1種類の材料からできているのではなく、
複数種類の材料を混ぜて服用することができる場合もあるため、
その種類は多岐にわたります。
ただ、普通の薬と同じように考えてはいけません。
漢方薬は飲むタイミング次第で効果が半減してしまう場合もあるのです。
漢方薬を飲むタイミング
基本的に
- 食前
- 食間
の、どちらかに飲みます。
つまり、お腹がすいているときです。
1日2回のものなら、朝起きてから食事前に。
夜は食事が終わって寝る前に。
忘れないように必ず飲むことが大切です。
食前とは、食事を始める30分以上前のこと。
食間とは、食事をした後2時間以上のことです。
就寝前、と指示があるものもありますが、
こちらは寝る30分前を意味します。
なぜ食後に飲んではいけないの?
普通、病院へ行って処方される薬は「食後」指定が多いのに、
どうして漢方は食事の時間を避けるのでしょうか。
薬を飲むタイミングとして習慣づいているのは食後です。
どうして漢方だけ?面倒だなぁとは思いませんか。
しかし、それには漢方ならではの効き目の出し方に理由があります。
その絶妙なバランスで効果を発揮するがゆえに
胃の中で他の食物と混ざってしまっては
期待する効果が得られないのです。
つまり、食物と混ざりあうことで効果が打ち消されたり
抑えられたりしてしまうため、胃がからっぽのときに「漢方だけを吸収する」タイミングに飲むことが
ベストだということになります。
名前から読み解く本当の飲み方とは?
ここで少しの豆知識。
漢方薬の名前に、共通点があるのにお気づきでしょうか?
~湯(とう)、~散(さん)、~丸(がん)
など、最後の漢字が一緒のものがあります。
これは、本来の飲み方を意味しています。
~湯(とう)とつくものは、本来は煎じた液を温かいうちに服用するもの。
~散(さん)とつくものは、生薬を粉末にしてそのまま服用するものです。
今、私が飲んでいる「半夏厚朴湯」(はんげこうぼくとう)は、
本来であれば粉をお湯に溶かして飲むものだったということです。
お父さんが愛用しているダイエット漢方、防風通聖散は本来
錠剤タイプではなく粉状だったということですね。
お医者様によれば、本来の形はどうであれ効果が弱くなるという事はなく、
継続して飲み続けることこそが一番大事とのことですので、
心配せずにそのまま飲み続けましょう^^
用法容量を守って適切に飲むことが大事
- 処方通り「食前」または「食間」に飲むこと
- 継続して飲むこと
漢方薬を飲むときに必ず守るべきことです。
普通の薬と違って漢方薬は対処療法用の即効性のものではなく
身体のサイクルを整えて、体の免疫力を高めたり機能を活性化させたりするものです。
継続的に飲み続けなければ効果はありません。
継続的に飲んでいたとしても、食事と一緒では効果が得られないことがほとんど。
とてもデリケートなお薬です。
ベストタイミングとは、
漢方薬の効果をいかに失わせずに飲んで
それを自分が継続していけるタイミング
なのではないでしょうか。
しまった!飲むのを忘れてしまった・・・と
気に病む必要はありません。
長い期間の中で、徐々に体に馴染ませるものですから
時間を置いて飲めるときは飲む。
タイミングが合わなければ明日でもOK!
自分に合うサイクルで、飲み続けていきたいものです。